環境

東西を海に囲まれ、中心を三浦丘陵が貫く横須賀にとって環境保全は一つの重要な課題となります。
横須賀市は「多摩・三浦丘陵の緑と水景に関する広域連携会議」に参画しています。多摩・三浦丘陵とは、高尾山の東から三浦半島の先端に至る長さ70㎞ほどの丘陵で、その形がイルカに似ていることから、通称「いるか丘陵」と呼ばれています。この丘陵の最高標高が横須賀市の大楠山の241mとなっております。
多摩・三浦丘陵の緑地面積は約24,240haで、関係する市域面積の約18%となっています。特に三浦丘陵の市域面積における緑地の割合は30.5%と高く、三浦丘陵の保全は重要な課題の一つとなります。というのも、三浦丘陵の緑地面積のうち73.5%が民間の緑地であり(多摩・三浦丘陵全体としては64%)、人口集中や市街化の進行、地権者の高齢化などにより緑地が喪失している傾向があるからです。
多摩・三浦丘陵を抱える13自治体は、お互いに連携し、この重要な緑と水景を保全・再生・創出に取り組むため、「緑はつなぎ手」という基本理念に基づき、2006年に広域連携会議を発足しました。
今年度は広域連携5周年として、生物多様性に配慮した緑のネットワークの具現化検討、市民への情報発信及び理解促進検討、そして民有緑地等を協働で支える仕組みづくりの検討を中心に行なってきています。昨年11月には「逗子・葉山の里海を歩く」と題して第1回のウォーキングラリーも行われました。
平成23年度からは広域連携トレイル(10の環)※の検証と具現化、市民・市民活動団体・企業等との連携促進、市民への情報発信と認知促進、緑や水景を支えるしくみづくりに取り組むこととなっています。
横須賀市としても、貴重な財産である海、緑、川などの自然環境の保全に近隣市町と協力しながら進めていくことが必要です。

※広域トレイルとは
市域を超えて広域的に多摩・三浦丘陵の緑や水景をつなぎ、かつ散策できるコースの構想。現在10の軸となる「緑と水景のトレイル」を設定している。

廃棄物処理

廃棄物の問題は、どの市町村にとっても課題の一つとしてあがってきます。
昨年、横須賀市と三浦市のごみ処理広域化における可燃ごみ処理施設に横須賀方式による生ごみバイオガス化施設を導入しないことが決定しました。
また、ごみ処理広域化にあたり、横須賀市が分担する可燃ごみ処理施設と不燃ごみ等選別施設の建設計画地が決定しております。

現在の横須賀市の南処理工場は、昭和58(1983年)10月から稼働し、既に28年経過しております。昨年度は104,760トン/年焼却しており、焼却炉の能力からすると6割程度の稼働率と思われます。廃棄物の焼却量は平成17年の124,007トン/年から比べると約18%下がっており、分別が進み廃棄物量も減尐しています。施設としてはまだまだ対応できるかもしれませんが、老朽化の問題もありますので、どのような処理を行なうか早急な検討が必要となります。

広域化を考える上で、あまり話題には出ませんが、分別方法の統一化が必要と考えられます。現在、横須賀市は4分別で行なっておりますが、三浦市ではさらに細分化されています。また、名称も異なるため、広域化当初の混乱は目に見えて明らかです。各施設の稼働予定は、不燃ごみが平成29年、可燃ごみが平成31年となっています。これまでの間に、市民に対する十分な説明が必要と移行に伴う事前準備が必要になります。現在の4分別が環境負荷の低減に結びついているかというと、必ずしもそうではないかもしれません。熊本県水俣市は2種類もの分別を行なっていますので、今後は市民一人一人が環境を考え、負荷の低減に努めないといけないかもしれません。

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